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園遊会での山本太郎の天皇陛下へのお手紙事件 週明けの処分はどうなる? 「除名」から「処分なし」までさまざま [気になるニュース]

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大騒ぎになっている参議院議員、
山本太郎の天皇陛下へのお手紙事件で、
処分をどうするのか苦慮しているようです。


なぜ揉めているのかというと、現行憲法下では想定外かつ前代未聞の事件だからです。



1)処分問題でみんなが困っているわけ

国会議員という立場でありながら、
これだけ世間を騒がせておいて、
処分が何もなしというのは、
不自然な気もします。
辞職が当然という声が多いです。

一方、問答無用で議席剥奪というのも、
どういう法律に基いて処分するのか、
という法的な根拠に乏しいと思います。

戦前なら「不敬罪」という規定があったので
それを根拠にすれば話はカンタンだったのです。
しかし、現在は不敬罪はありません。

「皇室に対する敬意がない」だけでは
犯罪にならないのです。日本国憲法では
私たち日本国民には良心と思想の自由
認められていますので。

だから、問答無用で不名誉な議席剥奪というと、山本太郎とは
逆の意図で皇室を政治利用するような気もして、
少し極端に感じられます。



2)明文化していなかったので、法的処分がやりにくい

今回、なぜこのように処分で揉めているのかというと、
天皇陛下に直訴まがいのことをするというのは、
「普通こんな失礼なこと絶対やらないよね」ということで
特にルールとして明文で禁止していなかったからです。

それに日本国憲法のもとでは、「象徴」であり、
政治権力の一切をもっていない天皇陛下に対して、
実質的な政治介入を訴えかけるような行動に
出る者がいるなんて「想定外」だったのです。

一方で、このアンケートこちらのアンケートにもあるように、
国民の大多数は山本太郎への厳しい処分を求めています。
それくらい、国民の圧倒的な反発を買う行動だったということです。

それを今回、山本太郎が堂々とやっちゃったので、
処分派は追い詰める根拠をどうするかで悩み、
擁護派は国民の猛烈な怒りの前に動きがとれなくなり、
両者とも困っているというところのようです。

下手な対応をとれば、
国民の怒りがそちらにも
向くことになりますからね。

参議院の事務局によると、国会外での議員の言動だけを
理由に懲罰動議が提出された例は無いそうです。

しかし、参議院規則には
「議院の体面を汚し」た場合も処分の対象としているので、
今回処分がされるとしたら、
根拠はコレになるのではないかと思います。

今回の件では国民の大半が怒り、処分を求めているわけですから、
参議院の体面を汚したとするに
十分過ぎる理由となるでしょう。



3)国会議員の発言


同じ国会議員の中では、怒っている人が多いようですね。

自民党 脇雅史参院幹事長
「国会議員としてあるまじき行為で、相当の処分が必要だ」

公明党 石井啓一政調会長
「皇室の政治利用になりかねない問題だ」

下村博文 文部科学相
「議員辞職ものだ。政治利用そのものだ」
「これを認めれば、いろんな行事で
天皇陛下に手紙を渡すことを認めることになる」

菅義偉 内閣官房長官
「常識的な線引きがある」

みんなの党 渡辺喜美代表
「憲法の象徴天皇制に対する大変な勘違いだ。
政治利用と言われてもやむを得ない」

共産党 志位和夫委員長
「憲法上、天皇は政治的な権能を有さず、
政治的な対応を求めることは
憲法の規定にそぐわない行動だ」

もっとたくさんありましたが、
擁護する意見はほぼゼロですので、
このへんにしておきます。

自民党から共産党まで、一斉に批判しています。
ここまで党派を超えて意見が一致することは
なかなかない光景です。

ただ、気になる点がひとつ。

調べた中で、社民党の議員のコメントは見つかりませんでした。
暗黙の山本太郎支持なのか、マスコミが無視したのかはわかりません。
ですが、少し気になりました。



4)参議院はどうするのか

参議院の議院運営委員会の理事会では、
今回の山本太郎の行為について会議が開かれました。

その中で、共産党の理事からは
「常識を欠いて不適切だが、懲罰までにはあたらない」
という意見が出ましたが、他の政党の理事からは、
厳しさに差はあるものの、処分を求める声が出たようです。

処分については処分派がほとんどですが、
全会一致ではありませんでした。

天皇陛下の政治利用については、
「天皇制」を否定する左翼系の方こそ
天皇陛下の「権威」を利用しようとした
今回の行為に反発するだろうと思っていたので、
共産党理事が擁護的な発言をしたのが意外でした。
実際に志位委員長は批判していましたし。

しかし、
「国会議員としてあるまじき行為で、
参議院議員としての品位に欠ける」
という点では与野党とも一致したとのこと。
ここについては議論の余地はないと思います。

山本太郎本人の釈明です。
「こんな騒ぎになるとは思わなかった」
「園遊会で手紙を渡すということが
ルールに反しているということは、
自分の中で意識がなかった」

「こんな騒ぎになる」と予想できなかったことが、
そもそもの問題なんじゃないか
と思うのは私だけでしょうか。



また、一部報道によれば、
「憲法に手紙を渡したらイケナイなんて書いてない」
「マスコミが騒がなければ、政治利用といわれることはなかった。
議会の沙汰があれば受け止める」
と言ったとか。これが本当ならば、
国会議員としての資質を疑われても仕方ないと思います。
そして反省する気ゼロです。

まず、憲法は国の最高法規ですから
個別具体的なことが書いてあるわけがない。
という事すら知らなかったということになります。

また、「マスコミが騒いだから問題になった」と
いうのは完全に責任転嫁でしょう。

この発言が本当なら、国会議員たる資質に
欠けるということで、議員辞職が妥当です。

一部報道では、週明けの火曜にでも、
自民・公明・維新・民主・みんな・共産が
山本太郎の辞職を求める決議をするのでは、
とも言われています。

やはりここにも社民党の姿はありません。
何を考えているのでしょうか。

何も言ってこないのが気になります。
今となっては泡沫政党ですけれども、
一応国政の場にいるわけですから、
支持するにしろ批判するにしろ
何も言ってこないのは不自然です。



5)宮内庁の見解は事なかれ主義

園遊会をぶち壊しにされた宮内庁では、
どちらかというと「事なかれ」的な感じで、
政治的な問題が大きくならないように
望んでいるようです。

うがった見方かもしれませんが、
あまり騒ぎが大きくなると、彼ら自身も
警備の責任や事前チェックの不足で
処分される可能性もありますし。
自分たちに飛び火しないうちに、
ほどほどで幕引きしたいのでしょうか。


かといって、皇室に対して
失礼な行為に何もなし、
というのも納得できない。
そんなあたりかもしれません。

宮内庁幹部の声として、
「陛下の意見を求めたりしているわけではないので
『政治利用』とまでは言えないかもしれないが、
皇室の行事を利用して自らの主張を
広めようとする非常識な行為だ」
と、微妙な意見がでています。

「政治利用とはいえないかもしれないが」といいつつ
「皇室行事を利用して自らの主張を広めようとする非常識な行為」
としている点が、なんか少し矛盾しているように感じます。

「正面から『政治利用』を理由に処分したら
話がややこしくなるから、非常識な行為として処分して」
と言っているように感じられます。

これは私の勝手な解釈ですが、
皇室をどういう意味でも政治に巻き込ませたくない、
でも処分無しだとこれからマネするのが出てくるから
何かの処分はして、ということなのかもしれません。



6)どんな処分になるのか、可能性を検討

それではどんな処分になるのか、
可能性をちょっと考えてみましょう。

その1:処分なし

擁護派は大喜びするでしょうが、
アンケートで9割近くが辞職まで
求めている現状では、これは
国会の中でも、世論においても
納得されないと思います。


その2:議席剥奪

厳しい処分を求める層には
支持されるでしょうが、
私の意見としては、現状の
法律でここまでの処分は
少し厳しすぎる気がします。


その3:何かの形での辞職勧告

私個人の予想としては、このあたりに
落ち着くんじゃないかと思います。
強制力を持つものになるのかどうかはわかりません。
そして、強制力が無いものだったとして
それで辞職するかどうかは本人次第です。


その4:今さら別件の公職選挙法違反で処分

さすがにそこまではしないかな、
とも思いますが、一つの可能性として
触れておきましょう。

山本太郎は、選挙の時から、
公職選挙法違反では、との声が
出ていました。

選挙法違反を疑われる行為として
以下の行動が指摘されています。

・選挙運動用のメールを、承諾無しで配信
・午後8時まで、という制限を破って深夜にビラ配布
・投票日当日に、開票前の時間帯に動画配信・投票よびかけ

これらを根拠に
「公職選挙法違反で捜査」
→「公職選挙法違反で当選無効」
というのを狙ってくるかもしれません。

ただ、こういう方法は個人的には
好きではないですね。
なんか「後出しジャンケン」みたいな感じで。

どういう処分になるのかは、
今後の国会次第ですが、
何も無しで済むことはまずない、
というところではないでしょうか。


7)反原発運動にダメージ

今回の問題についていろいろ調べたり、
考えたりしてきましたが、そこで感じたことがあります。

それは、この山本太郎の問題行為と
原発問題を意図的に絡めようと
している人たちがいるのではないか
ということです。

私個人は山本太郎の今回の行為は
国会議員の品格を汚したという点では
処分に値する行動だと思います。

処分の重さは国会が決めることですが、
辞職勧告のようなものが出ても
「まあそうだよな」くらいの思いです。

しかしながら、
これと原発問題を意図的に混ぜこぜにして、
「だから原発に反対するのはみんな非常識な奴ら」
というレッテルが貼られるようになるのを恐れます。


原発問題についての意見を訴えようとして
今回の騒動が起きたことは事実です。

しかし、
山本太郎の行為が非常識
→だから反原発運動は非常識なこと
となってしまうのは違うと思います。

実際に原発の問題は起きているし、
解決すべきことが山積みなのも事実です。

それに、原発の安全性が確保されなければ
国民だって不安です。そこにフタをするような
結果にならなければ良いと思います。


私個人としては、「全原発の即廃止」というスタンスでの
反原発運動は現実問題として難しい理想論的夢物語だと思います。

かといって、今の技術では原発を
安全に運用することは難しいとも思います。

だから、「今スグにとは言わないけど、原発は減らしていって」
というのが私の原発に対する意見です。

将来的に核兵器を持とう!なんて
ものすごいことを考えていないのなら、
いつまでも原子力発電にこだわらなくていいはずです。


原子力発電は、かつては魅力的な発電方法でした。


ですが、今では、三菱が開発した新型発電タービンなど、
技術開発が進んで、原発以外の発電方法でも
原発の分の電気を作れるようになっています。

沖縄沖の天然ガスや、日本近海に
たくさんあるメタンハイドレートの採掘が
軌道にのれば、燃料代もかかりません。

原発に頼らなくても済むように変わりつつあります。
CO2は出ますけど、放射能よりましでしょう。
その間に核融合発電などの
新エネルギーの開発を進めるのです。


山本太郎には、今回のような騒動を起こすのではなく、
このような新型発電方法の普及などにも
力を注いで欲しいと思います。
もっとも、これからも議員を続けられれば、の話ですが。

そうすれば、そのうち彼に賛同する人も増えるでしょうし、
彼に否定的な人も納得する方が増えるのではないでしょうか。

彼の今回の行為は非常識極まりなく、
私も大変不快に思いました。
その点で厳しい処分はアリだと思います。

しかし、山本太郎が訴えようとした
原発問題を現状のままで放置していいと思いません。


重ねて言いますが、
この2つは別件です。


賢明な読者の皆様には
これらを混同しないようにしていただければと思います。



8)神聖不可侵なものを作り出すと危険

それから、私はあらゆる皇室の政治利用に反対します。

今回の記事では山本太郎を取り上げましたが、
与党だろうが内閣だろうが、政治的に中立である
皇室を政治利用すべきでないと考えます。

線引きが難しいところはあるでしょうが、
国事行為の範囲を逸脱するようなことは
やはりすべきでないと考えます。

それから、もう一つ。私自身は皇室は存続すべきと
考えていますが、この事件を機に皇室の問題に
触れることがタブーとされることにも反対です。

言論の自由はやはり守られるべきでしょう。
天皇制反対、皇室廃止を唱える人がいても
いいと思います。「気に入らない」からといって
意見を封殺する風潮は、やはり恐いものです。

賛否双方が感情的になりやすい問題ですが、
感情を排して考えるべき部分もあると思います。


それからまた、戦前のように「皇室は神聖不可侵」なもの、
となるのも良くないと思います。何が対象だろうと
「神聖不可侵」「議論するのもタブー」なものを作ると
だいたいロクなことになりません。

戦前の天皇陛下の存在がまさしくそれでした。
私論ですが、その戦前・戦中の天皇陛下の代わりに
戦後長らく絶対不可侵とされて半ば神格化されてきたのが
今の「日本国憲法」という「ご神体」だと考えています。

なにしろ戦後の一時期は「改憲」を口にしただけで
猛烈な批判を浴びていた時期がありましたし。

これもまた政治的には不健全な状態だと思います。
「改憲」「護憲」どちらも自由に意見が交換できてこそ、
成熟した政治が成り立つのではないでしょうか。

そういう意味で、私は憲法を変えることには賛成です。
もちろん、変えられる内容によっては反対しますが、
憲法を変えられるようにすること、そして必要があれば
憲法は自分たちで変えていいんだと国民みんなが思うようになること。
これが大事だと思います。

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